新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミック
新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大に伴い、世界各国で海外からの渡航者の規制(陸海空)、食料や医薬品など生活に必要最低限なサービスを除く閉鎖、製造業についても”essential”と判断された企業のみ稼働が許可されるなど、基準やルールは国や地域で異なるものの、いわゆる都市封鎖(ロックダウン)もしくはそれに準じた対応が次々と実施されています。
交通網の発達したこの時代で各国が一時的とはいえ鎖国に近い状況(貿易は継続)になるとは、にわかに信じがたいですが現実に起きています。
不要不急な外出の禁止・自粛に対す拘束力の強さは国によって異なり、インドではその場でむち打ちやスクワットといった罰則、マレーシアではジョギングをしていた日本人在住者が拘束されるなど、状況は様々です。
私たち夫婦が暮らすシンガポールでは、『Circuit Breaker』という呼び名で『ロックダウン』一歩手前の対策が4月6日より開始されました。
私は輸出販売を担当しているため、各国のロックダウンがモロに影響しています。
各国の状況は基本的にローカルの新聞(ウェブ)から情報を得ておりますが、まとめているサイトが見つからなかったので備忘の意味も込め整理してみました。
欧米地域
イタリア
期間:3月9日~5月3日(7月31日まで延長の可能性大)
- 外出禁止(必需品の買い出しのみ可、違反した場合は€400~€3,000の罰金もしくは最長3か月の禁固刑)
- 外出には目的などを明確に記載した自己申告書の作成、持参が必須であり、後に警察に確認される
- 食料品を取り扱うスーパーや薬局、銀行など生活に必要なサービスのみ営業
フランス
期間:3月17日~5月11日(状況に応じて延長)
- 外出禁止(必需品の買い出し及び下記特定の目的のみ可、違反した場合は€135~€3,700の罰金もしくは最長6か月の禁固刑)
- 外出には目的などを明確に記載した自己申告書の作成、持参が必須
- 外での運動の許可:一日に一度、1時間未満、必ず一人が条件
- 家族での外出の許可:家から1km以内の距離で移動可能
- 犬の散歩の許可:自己申告書へ出発時間、帰宅時間の記載が必要
- 食料品を取り扱うスーパーや薬局、銀行など生活に必要なサービスのみ営業
イギリス
期間:3月23日~5月9日(状況に応じて延長)
- 外出禁止(必需品の買い出し、病院など可)
- 在宅勤務ができない場合は出勤も可能
- ランニングや自転車など一人で完結する運動については可能
スペイン
期間:3月14日~4月25日(状況に応じて延長)
- 外出禁止(必需品の買い出しのみ可、犬の散歩は可)
- 隣接国との国境封鎖
- 公共交通機関の停止
- 食料品を取り扱うスーパーや薬局、銀行など生活に必要なサービスのみ営業
- 10万人に及ぶ警察及び軍関係者が厳重に管理
ドイツ(バイエルン州、ザールランド州)
期間:4月13日~4月24日(状況に応じて延長)
- 外出禁止
- 国境を越えての通学禁止
ドイツ(バイエルン州、ザールランド州以外)
期間:3月22日~4月19日(状況に応じて延長)
- ロックダウンはしていない
- 家族や同居者を除き、公共の場に2人以上で集合することを禁止
- テイクアウト、デリバリー可能な飲食店のみ営業
- 外での運動は一人、及び周囲の人との感覚を1.5m空けることを条件に許可
オーストリア
期間:3月16日~4月13日
4月14日より徐々に”essential”以外のお店も再開し、5月1日よりショッピングモールなど、5月中旬より飲食店も再開するとのことです。
ヨーロッパ諸国で最初のロックダウン解除です。
- 外出禁止(必需品の買い出し、病院など可、違反した場合は最大€3,600の罰金)
- ジムなどすべてのスポーツ関連施設が閉鎖
- ランニングや散歩は許可
- 公共の場では5人以上での集合が禁止
- デリバリー可能な飲食店のみ営業
- イタリア、スイスとの国境を閉鎖
オランダ
期間:4月6日~4月28日(状況に応じて延長)
- 『Intelligent Lockdown』
- バー、飲食店、博物館、学校を閉鎖
- 6月1日までオランダ内での大規模なイベントを禁止
ベルギー
期間:3月18日~4月19日(状況に応じて延長)
- 外出禁止(必需品の買い出し、病院など可)
- 散歩などの運動は可
- 公園など公共の場での集合は禁止(罰金)
ポルトガル
期間:3月24日~4月17日(状況に応じて延長)
- 国境封鎖
- 大人数の集合を禁止
- 他は大きな規制なし
ポーランド
期間:3月13日~5月3日(状況に応じて延長)
- 国境封鎖
- 食料品を取り扱うスーパーや薬局、銀行など生活に必要なサービスのみ営業
- 必需品の買い物、病院、出勤、犬の散歩、介護など以外、不要不急なギア出自粛
- 公共交通機関は人数を制限
アメリカ
ニューヨーク州:3月22日~
カリフォルニア州:3月19日~
- 『PAUSE』:ニューヨーク州
- 『Stay Home, Stay Healthy』:ワシントン州
- 『shelter in place』:カリフォルニア州
- 外出自粛(必需品の買い出し、病院など可)
- 出勤禁止(医療や金融、公共の交通機関など生活に必須な業種以外)
- 食料品を取り扱うスーパーや薬局、銀行など生活に必要なサービスのみ営業
- テイクアウト、デリバリー可能な飲食店のみ営業
- 他者と1.8mの間隔を開ければ散歩可能
- ニューヨーク州ではさらに強い規制を検討中