リタイアメント移住のメリットとデメリット
リタイアメントビザのメリット
リタイアメントビザの最大のメリットといえるのが、
- 長期滞在できること
です。
観光ビザで基本的に滞在できるのは、延長手続きや出入国を繰り返したとしても通常は1年が最長となります。
一方、リタイアメントビザでは、滞在の身分はツーリストに近いものであったり、居住者であったりと、制度によって異なるものの、一部の国を除き、ビザの更新や居住許可の更新を繰り返すことで継続して滞在することができます。
数は少ないですが、永住権を取れるものもあります。
リタイアメントビザのデメリット
反対に最大のデメリットとなるのが、
- 働けないこと
です。
一部の制度では就労が認められますが、もともと観光ビザの延長線上として位置してきたため、働くことは御法度になっています。
というのも、日本人の不法就労が問題となって、
- せっかく緩和されて身近になった制度の内容が、厳しい内容に変更されてしまった
という例もあるからです。
年金受給者や金利生活ができる富裕層であればまったく問題ありませんが、リタイアメントビザといっても年齢不詳の制度などもあるため、滞在の生活費用をどのように工面するかが最大のテーマとなります。
移住してから制度がもし変わったらどうなる?
住んでいる国の政情が変わったら、ビザが取り消されるのではないかと不安に思っている人もいると思います。
永住権でない限りは、一時滞在という身分になるため、そのように想う人がいても不思議ではありません。
中には、そのようなことを考えすぎて、住居や財産を完全に海外に移すのをためらっている人もいるかもれません。
でも、国家にはその国に住む外国人保護という外交使命もあるため、外交問題にも発展しかねない無責任なことはしないと思われます。
ケース① 2008年タイのタクシン首相国外亡命
現実のケースでは、2008年に起こったタイの政変によってタクシン首相が国外逃亡しましたが、そのタクシン首相の発案で始まったのが「エリート制度」という会員制の特別観光ビザ制度です。
150万バーツ(約400万円)を払うと、5年間の滞在が許可され、5年ごとに自動更新されるという画期的な制度でした。
首相亡命で、新しい会員募集業務は休止されたものの、すでに会員となっている人の権利は継続されることとなりました。
こちらの記事でまとめているのでぜひ読んでみてください。