2013年12月8日、シンガポールの観光名所の一つ『リトルインディア』で事件は起きました。
リトルインディアは、その名の通りシンガポール在住のインド系住人が暮らす異国感満載のエキゾチックなエリアです。
東南アジアの中ではずば抜けて治安の安定しているシンガポールですが、2013年にリトルインディアで発生した暴動をきっかけに酒類規制法が強化されました。
2015年4月1日より正式に施工されています。
今では当たり前となっているシンガポールの酒類規制ですが、何がきっかけでこのような規制が生まれたのか、アルコール規制の内容と背景となる暴動について解説します。
シンガポールの酒類規制
まずは2015年に施工されたシンガポールの酒類規制内容を簡潔に説明します。
- 22:30から7:00まで公共の場における飲酒を禁止
- 上記を発見した場合、SGD1000(約8万円)の罰金や3か月以下の禁固刑
- 特別酒類規制区域にしていされたリトルインディア及びゲイラン地域で上記を発見した場合はそれぞれ1.5倍の罰則となる
お酒を購入したい場合は22:30前までに済ませるか、レストランやバーに行きましょう。
2013年12月8日に発生したリトルインディアでの大暴動
事件の発端はシンガポールで出稼ぎ労働をしていたインド出身の33歳男性が泥酔した状態でバスに乗ろうとした際、車掌と口論になり、バスから降ろされた後にそのバスにひかれて死亡した事故です。
周囲にいた400人を超えるインド人を中心とする南アジア出身者たちが暴徒化し、まず事故を起こしたバスを襲撃し、通報で駆け付けた警察車両にも襲い掛かり、車体をひっくり返して放火しました。
400人の暴徒の多くが酔っ払っていました。
パトカーや救急車など5台が放火されたほか、バスの運転手や警察官を含む18人が負傷しました。
警察は、暴動を起こした容疑で南アジア出身の労働者27人を逮捕しました。
もともと不当に安く働かされていることに対する不満の高まりがあり、同郷インド人の死亡事故が発生したこととアルコールによる抑止力の低下がきっかけとなって不満が爆発したとの推測もあります。
1969年以降、シンガポールでは大きな暴動はなく東南アジアを代表する安全な先進国としてその地位を確立してきました。
44年ぶりに発生した2013年の大暴動は大々的に報道され、シンガポール政府は二度と同様の事件が起きないよう、酒類規制の強化を決定しました。
まとめ
シンガポールの酒類規制は在住者はもちろん、観光客にも同様に適用されます。
容赦なく罰金や禁固刑となりますので、事前に心にとめておいてください。
背景にはリトルインディアで起きた大暴動があり、シンガポールは国をあげて再発防止に努めています。
シンガポールの安定した治安を維持するためにも、郷に入っては郷に従いましょう。
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